2017年 04月 06日
【ニッポン「のど越し」麺文化 つけ麺論争】 |
「つけ麺って、温かいスープにつけて食べるよね」
「うん、つけて食べているウチにスープが冷たくなったりするよね」
「そうそう、それで、食べる麺の方も温めて出すのがあるんだって」
「ふーん、そうなると温麺との違いが微妙だね」
「そう、そこでインターネット上では論争があって、
そういう食べ方をするくらいなら、温麺で食べろ、という意見も強い」
「でも、つけ麺本来の食味・醍醐味がそれでは失われる、という反論もある」
っていうような話題であります。
寡聞にして、イタリアのスパゲッティの食べ方についての
国民的論争というような情報にはうといのですが、
日本人の麺嗜好というのは、いま現在でも進化発展ぶりが目覚ましい。
その最先端で、「つけ麺」という文化が盛り上がり、
その進化論の最先端で、この部分に興味が向かっているようなのです。
カミさんはどっちかというと、温麺で食べろ派。
一方、娘とわたしはつけ麺の「のど越し」重視派ではありました。
あ、でもわたしはつけ麺が大好きというわけではなく、
つけ麺という文化の本質はそっちの食味にあるだろうという意味。
わたしは一時期、9年間ほど東京での暮らしも経験しているけれど、
北海道札幌で長く暮らしてきた人間です。
いわゆる「さっぽろラーメン」文化の草創期から、麺文化に浸ってきた。
そばよりも先にラーメンを食べて生きてきたように思います。
はじめてラーメンを食べたときのことをまだ、鮮烈に記憶したりしている。
最近さっぽろで流行っているラーメンというものを家庭でも食べようとなって、
おふくろと姉とが研究して、作ってくれた。
「おお、これがラーメンというものか」という衝撃感があった(笑)。
ご先祖様の記録を調べてみると、
どうも播州のそうめんなどにも関わっていたようです。
多少は先祖で繋がっているかも知れないひとが、元祖なんとかという
そうめんを商っていたりする(笑)。
以来、たくさんの麺文化に触れて生きてきたわけですが、
やはり、この「のど越し」感は、この食文化のキモの様な気がします。
写真は秋田の稲庭うどんを、有名店の佐藤養助で食べたものですが、
うどん文化でも、稲庭のように「のど越し」重視は根強い。
まぁ食文化なので、どれが生き残っていくかというユーザー選択の問題。
この「つけ麺」論争、先行きが面白いかなぁと思っています。
by replankeigo
| 2017-04-06 07:51